こんにちはコーヤです。
このページでは、回転体の体積と表面積の計算方法を勉強します。陽関数表示、媒介変数表示、極座標表示の3パターンです。
回転体の体積と表面積の公式
陽関数表示、媒介変数表示、極座標表示の3パターンにおいて、回転体の体積

それぞれの表示形式において
陽関数表示の公式
媒介変数表示の公式
極座標表示の公式
それでは例題で計算しましょう。
回転体の体積と表面積の例題
陽関数表示の例題
この関数を
まずは体積
次に表面積
より
途中の絶対値が出てくる式は、
最後の積分計算は体積
媒介変数表示の例題
この関数を
まずは体積
より
次に表面積
より
変数を
よって
となります。
極座標表示の例題
この関数を始線
まずは体積
変数を
よって
次に表面積
より
変数を
よって
となります。
極座標表示の回転体の注意点
同じ曲線でも、陽関数表示(もしくは媒介変数表示)で回転させた場合と極座標表示で回転させた場合で形が異なります。
単位円の

この曲線を陽関数表示と極座標表示で表すと以下のようになります。
陽関数表示の体積と表面積
極座標表示の体積と表面積
結果を比較すると、表面積は同じですが体積は異なります。なぜでしょうか。
体積が異なる理由

体積が異なる理由は回転している領域が異なるからです。
陽関数表示のときは図の
したがって
となります。陽関数表示と極座標表示の体積の差と一致しています。
表面積が一致する理由
表面積が一致する理由は、どちらの表示形式でも図の曲線
体積や表面積の導出過程が気になった方は、以下の公式の導出をご覧ください。
公式の導出
それぞれの公式の導出を行います。
陽関数表示の公式の導出

まず体積
ここで
両辺を
となります。
次に表面積
半径
これに曲線の長さ
ここで三平方の定理より
よって
ここで
両辺を
となります。
媒介変数表示の公式の導出

体積
表面積
半径
これに曲線の長さ
ここで三平方の定理より
よって
ここで
両辺を
となります。
極座標表示の公式の導出

まず体積
極座標平面の領域を回転させると計算が大変なので、回転させる前に直交座標に直します。
極座標中の点

となります。
図の
また、三角形の重心と
ここでパップスギュルダンの定理より

パップスギュルダンの定理は平面図形を回転させた回転体の体積を求める定理です。
「平面図形の面積」と「平面図形の重心が回転で移動する距離」の積が回転体の体積となります。
今の例だと「平面図形の面積」は
となります。
両辺を
ここで
両辺を
となります。
次に表面積
半径
これに曲線の長さ
両辺
となります。ここで余弦定理より
両辺を
ルートを使って
となります。
ルートを使いましたが
のように
極座標表示なので
となり、この項はプラスです。
次に
となり、この項もプラスです。
残ってる項は2乗されているのでプラスです。
ルートの中身が全てプラスなので、ルートの外の符号はプラマイではなくプラスになります。
この結果を代入して
ここで
両辺を
となります。
まとめ
陽関数表示、媒介変数表示、極座標表示の3パターンにおいて、回転体の体積

このとき、それぞれの表示形式において体積
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